『出来る限り痛みを軽減する無痛治療を心がけています』
テレビで話題の「削らない虫歯治療」お答えします!
昨今、TVや雑誌で海外からなどの最新歯科治療の紹介が増えてきました。特に「削らない虫歯治療」「痛くない虫歯治療」「カリソルブ」「ドックベストセメント」等がTV・雑誌で紹介され、放送・掲載時には、ひの歯科クリニックにも患者様から多くのお問い合わせや質問を頂きます。しかし、報道の多くは限られた短い放送時間の中で、最新歯科治療のメリットを強調し紹介しています。
その結果、患者様がさも無条件で効果のある歯科治療のように感違いされる懸念があります。報道では紹介される最新の歯科治療のメリットを強調され、その裏にあるデメリットやリスクが適切に説明させていない現状には、歯科医師として強い懸念を感じます。
そこで、ひの歯科クリニック・院長としてマスコミで紹介されている最新歯科治療の長所・短所、またひの歯科クリニックでの治療導入の現状・予定をお答えします。
Q1:「削らない虫歯治療」「痛くない虫歯治療」は、どんな治療法ですか?
A:TV・雑誌で紹介されている主なものは「薬剤」を使って「虫歯菌を殺菌し無菌化する」治療法です。虫歯部分に薬剤を塗布し薬で溶かして、柔らかくなった象牙質の虫歯を特殊な器具で除去する方法や薬剤(特殊なセメント)を歯に詰めて虫歯菌を殺菌し無菌化する方法です。薬で溶かして除去するため、従来の治療のように機械で削らないので痛みが極めて少ないです。ただし保険適応外の治療ため自由診療となります。また「削らない虫歯治療」の詰め物や被せ物も保険適応外の自由診療となります。
Q2:本当に削らなくて虫歯治療が可能なのですか?
A:症例によっては形成のために歯を削った方がよいケースがあります。(その場合には、患者様にお伝えして治療法を決定後、改めて治療を開始いたします。患者様の了承無しに勝手に歯を削ることはありません。)
Q3:どんな虫歯でも治療が可能なのですか?
A:「カリソルブ」でC0〜C1(初期の虫歯)、「ドックベストセメント」でC2~C4(中程度~重度の虫歯)が治療の適用範囲です。
Q4:「カリソルブ」は、どんな治療法ですか?
A:カリソルブは1998年にスウェーデンで開発・認可された、虫歯の部分に薬剤を塗り虫歯だけを溶かして除去する治療法です。神経まで達していない虫歯が治療対象で、現在では一般的な虫歯治療として欧州などを始め、世界各国に普及されてきています。2007年に厚生労働省の認可も受け、歯科用材料として安全性が確認された薬剤(次亜塩素酸ナトリウムとアミノ酸)を使用した治療方法です。
[長所]局所麻酔を使用しなくて済む場合が多い・神経に近い虫歯を取らなくて済む可能性が高い
[短所]悪化した虫歯は治療が出来ない・治療時間が長い
Q5:「ドックベストセメント」は、どんな治療法ですか?
A:ドックベストセメントは、虫歯菌に侵された部分を削らずに虫歯菌を殺菌する薬液(銅イオン、酸化亜鉛、酸化チタン、リン酸、水酸化アルミなどが主成分)を混ぜ合わせたドックベストセメントを患部に塗り込みます。そのままドックベストセメントを残したまま通常の詰め物で蓋をする治療方法です。
ドックベストセメント治療は、大きく虫歯の部分を削る必要はなく、虫歯菌に感染していた部分は無菌化されることにより、象牙質の再石灰化を促します。ただし虫歯が神経まで完全に達していて痛みがひどい場合には、使えないことがあります。
[長所]神経を残せる可能性が高い・治療時間や回数が通常の虫歯治療より少ない
[短所]虫歯が神経まで達して痛みがひどい場合には使えない・小さすぎる虫歯は治療が出来ない
Q6:「削らない虫歯治療」導入の現状と今後の予定は?
A:現在、ひの歯科クリニックでは「カリソルブ」「ドックベストセメント」の歯科治療は共に導入していません。
「削らない虫歯治療」の治療対象は、”初期の虫歯” 及び”神経まで達していない虫歯” で、虫歯の全ての患者様が受けられる治療方法ではありません。しかも症例によっては形成のために歯を削った方が良い場合もあります。また保険適応外の治療のため自費診療となり患者様の負担増にもなるでしょう。
ひの歯科クリニックとしては今後、患者様の声をお聞きして「削らない虫歯治療」へのニーズ及び治療対象・治療方法へのご理解を充分に頂いた時期に、ご要望に応じ早期導入を検討いたします。
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